兄弟姉妹の戸籍謄本の取り方|兄弟関係がわかる戸籍・委任状・広域交付の注意点

遺産分割協議書(相続手続きのイメージ)

兄弟姉妹が亡くなったときや、兄弟姉妹が相続人になるときには、兄弟の戸籍謄本や「兄弟関係がわかる戸籍」が必要になります。結論からお伝えすると、兄弟姉妹の戸籍は、親や子の戸籍のように自由には取れません。相続の手続きなど正当な理由を示して請求するか、兄弟本人から委任状をもらって請求します。兄弟関係は、兄弟が一緒に載っている親の戸籍(多くは除籍謄本や改製原戸籍)で証明します。また、最寄りの役所でまとめて取れる「広域交付」では、兄弟姉妹の戸籍は請求できません。

このページでは、兄弟姉妹の戸籍を取れる場合と取り方、兄弟関係がわかる書類、委任状の書き方、郵送での請求、兄弟が相続人になるときに集める戸籍の範囲までを、相続手続きを専門にしている行政書士がまとめました。

兄弟姉妹の相続のご相談は初回無料です(60〜90分)

弊所では、兄弟姉妹の戸籍を含む戸籍の収集から始まり、名義変更に至るまでの一連の相続手続きについてご相談いただけます。相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士と連携してサポートしています。

受付:平日9:00〜19:00。夜間・土日祝のご相談は、LINEのチャット・メール・お電話でご相談ください。

目次

兄弟姉妹の戸籍は、だれが取れる?

戸籍を請求できる人は、戸籍法で決まっています。ご本人と配偶者、父母や祖父母(直系尊属)、子や孫(直系卑属)は、理由を書かずに請求できます。一方、兄弟姉妹はこの範囲に入らないため「第三者」として扱われ、請求する理由を具体的に書く必要があります(戸籍法第10条・第10条の2)。

請求する人兄弟姉妹の戸籍を取れるかポイント
兄弟姉妹本人取れる自分が載っている戸籍として請求できます
兄弟姉妹から頼まれた人取れる兄弟本人が書いた委任状が必要です
相続の手続きをする兄弟姉妹理由を示せば取れる相続人の確定など、権利の行使に必要なことを書き、資料を求められたら出します
理由のない兄弟姉妹取れない「なんとなく知りたい」などでは交付されません

役所では、理由がはっきりしない場合に資料の提出を求められ、正当な理由があると認められないと証明書は発行されません(横浜市「戸籍・除籍・改製原戸籍の窓口請求」)。相続の手続きで請求するときは、亡くなった方の死亡がわかる戸籍や、自分と亡くなった方の関係がわかる戸籍の写しを持っていくと、話が早く進みます。

兄弟関係がわかる書類は「親の戸籍」

「兄弟であること」を直接証明する証明書はありません。兄弟関係は、兄弟が子として一緒に記載されている父母の戸籍で確認します。結婚などで親の戸籍から抜けた兄弟も、抜けた記録(除籍の記載)として残っているため、親の戸籍を見れば兄弟全員がわかります。

  • 戸籍謄本(全部事項証明書)を取る:一部の人だけを写した戸籍抄本(個人事項証明書)では、兄弟の記載が見られません。
  • 古い戸籍が必要なことが多い:兄弟がそろって載っていたのは、たいてい何十年も前の戸籍です。電算化前の「改製原戸籍」や、全員が抜けた「除籍謄本」を請求します。
  • 父と母、両方の戸籍を見る:父母が再婚している場合、前の結婚の子(異母・異父の兄弟)は、親が前に入っていた戸籍に載っています。兄弟が相続人になるときは、父母それぞれの出生から死亡までの戸籍が必要になるのはこのためです。

広域交付では兄弟姉妹の戸籍は取れません

2024年3月から、本籍地が遠くても最寄りの役所でまとめて戸籍を請求できる「広域交付」が始まりました。とても便利な制度ですが、請求できるのは本人・配偶者・直系尊属・直系卑属の戸籍だけで、兄弟姉妹の戸籍は対象外です。窓口に本人が行く必要があり、郵送や代理人(委任状)による請求もできません(横浜市「戸籍証明書等の広域交付」)。

そのため、兄弟姉妹の戸籍は、本籍地の役所に窓口か郵送で請求するのが基本です。亡くなった親の戸籍(兄弟関係がわかる戸籍)は、子であるあなたにとって直系尊属の戸籍なので、広域交付で取れます。

兄弟姉妹の戸籍の取り方(窓口・郵送)

方法必要なもの注意点
本籍地の役所の窓口請求書、本人確認書類(写真付き)、手数料、関係がわかる戸籍の写し請求理由を具体的に書きます(例:「兄〇〇の相続手続きで、相続人を確定するため」)
本籍地の役所へ郵送請求書、本人確認書類のコピー、定額小為替、切手を貼った返信用封筒、関係がわかる戸籍の写し返信用封筒の宛先は住民票の住所に。届くまで1〜2週間ほど見ておきます
兄弟本人に頼む兄弟本人が自分で請求して、写しを送ってもらういちばん確実です。連絡が取れるなら、まずはお願いしてみましょう

手数料は、戸籍謄本(全部事項証明書)が1通450円、除籍謄本・改製原戸籍謄本が1通750円です(横浜市の場合。全国でほぼ同じ金額です)。本籍地がわからないときは、本籍地の記載がある住民票を取るか、親の戸籍の記載からたどります。

委任状で兄弟の戸籍を代わりに取るとき

兄弟本人に頼まれて代わりに請求するときは、兄弟本人が書いた委任状が必要です。決まった様式はなく、役所のホームページに見本が載っていることも多いです。次の項目を入れておけば、通常は受け付けてもらえます。

  • 委任状を作った日
  • 頼む人(委任者=兄弟本人)の住所・氏名・生年月日(自署)
  • 頼まれる人(代理人)の住所・氏名
  • 取りたい戸籍の本籍・筆頭者と、種類・通数(例:戸籍謄本1通)
  • 使い道(例:相続手続きのため)

窓口に行く代理人は、自分の本人確認書類を持っていきます。委任状の書き方に不安があるときは、請求先の役所に事前に確認しておくと安心です。

兄弟が相続人になるとき、集める戸籍の範囲

亡くなった方に子や孫がおらず、父母や祖父母もすでに亡くなっている場合は、兄弟姉妹が相続人になります。このときは、ほかに相続人がいないことを証明するため、集める戸籍が一気に増えます。

集める戸籍確認すること
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍子(養子を含む)がいないこと
父と母、それぞれの出生から死亡までの戸籍兄弟姉妹が全員でだれか(異母・異父の兄弟を含む)
祖父母など直系尊属の死亡がわかる戸籍父母より先の相続人がいないこと
相続人になる兄弟姉妹の現在の戸籍いま生きていること
先に亡くなった兄弟姉妹の出生から死亡までの戸籍と、その子(甥・姪)の現在の戸籍代襲相続人がだれか

兄弟姉妹の相続では、戸籍が10通以上になることも珍しくありません。集め方の全体像は戸籍収集・相続人調査の進め方、代襲相続のしくみは兄弟姉妹と代襲相続の仕組みで詳しく説明しています。集めた戸籍は、法務局で「法定相続情報一覧図」にしておくと、銀行などに何度も戸籍の束を出さずに済みます(法定相続情報一覧図の作り方)。

戸籍集めの順番に迷ったら

弊所では、兄弟姉妹の戸籍を含む戸籍の収集から始まり、名義変更に至るまでの一連の相続手続きについてご相談いただけます。相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士と連携してサポートしています。

受付:平日9:00〜19:00。夜間・土日祝のご相談は、LINEのチャット・メール・お電話でご相談ください。

当センターがお手伝いできること

代表の櫻井高貴は、行政書士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・宅地建物取引士の資格を持ち、相続手続きを専門にしています(代表あいさつ)。行政書士は、ご依頼いただいた業務に必要な範囲で、職務として戸籍を請求できます。疎遠になっている兄弟の戸籍や、古い改製原戸籍の読み方もご相談ください。弊所では、兄弟姉妹の戸籍を含む戸籍の収集から始まり、名義変更に至るまでの一連の相続手続きについてご相談いただけます。相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士と連携してサポートしています。料金は手続きのサービス・料金をご覧ください。

相談場所は、当センターの事務所(青葉台)と貸し会議室(BIZcomfort)です。ご自宅への訪問やオンラインでのご相談にも対応しています(相談場所のご案内)。地域での無料相談会の日程は無料相談会情報でお知らせしています。

よくあるご質問

Q. 兄弟の戸籍謄本を、勝手に取ることはできますか?

兄弟姉妹は戸籍を自由に請求できる範囲に入らないため、理由なく取ることはできません。相続の手続きで相続人を確かめる必要があるなど、正当な理由を請求書に書いて請求します。理由が伝わりにくいときは、亡くなった方の死亡がわかる戸籍などを一緒に見せると、スムーズに受け付けてもらえることが多いです。

Q. 兄弟関係を証明する書類は何ですか?

兄弟がそろって子として載っている、父母の戸籍謄本です。多くの場合は昔の戸籍なので、改製原戸籍や除籍謄本になります。戸籍抄本では兄弟の記載が見られないので、必ず謄本(全部事項証明書)を取ってください。

Q. 広域交付で兄弟の戸籍は取れますか?

取れません。広域交付で請求できるのは、本人・配偶者・父母や祖父母・子や孫の戸籍だけです。兄弟姉妹の戸籍は、本籍地の役所に窓口か郵送で請求します。なお、亡くなった親の戸籍は広域交付で取れるので、兄弟関係の確認は親の戸籍から進めると効率的です。

Q. 兄弟の戸籍を取るのに委任状は必要ですか?

兄弟本人に頼まれて代わりに取る場合は必要です。ご自身の相続の手続きのために請求する場合は、委任状ではなく、請求の理由と関係がわかる戸籍を示して請求します。どちらで請求するか迷ったら、請求先の役所に確認してみてください。

Q. 疎遠な兄弟の住所がわかりません。

兄弟の戸籍の附票を取ると、住所の移り変わりがわかります。附票も、相続の手続きのためであれば理由を示して請求できます。住所がわかったあとの連絡の仕方に悩む方も多いので、手紙の書き方なども含めてご相談ください。

Q. 兄弟が相続人のとき、戸籍は何通くらい必要ですか?

家族構成によって大きく変わりますが、亡くなった方・父・母それぞれの出生から死亡までの戸籍に、兄弟や甥・姪の戸籍が加わるため、10通以上になることも珍しくありません。本籍地が何度も変わっている方ほど増えます。

Q. 戸籍の手数料はいくらですか?

横浜市の場合、戸籍謄本(全部事項証明書)は1通450円、除籍謄本・改製原戸籍謄本は1通750円です。郵送で請求するときは、手数料分の定額小為替を郵便局で用意して同封します。

出典:横浜市「戸籍証明書等の広域交付」・横浜市「戸籍・除籍・改製原戸籍の窓口請求」、戸籍法第10条・第10条の2(2026年11月4日確認)

最終更新:2026年11月 監修:行政書士・1級FP・宅建士 櫻井高貴(横浜青葉相続遺言相談センター)

兄弟姉妹の相続を、戸籍の収集から名義変更までご相談ください

相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士と連携してサポートしています。疎遠なご兄弟がいる場合も、まずは家族関係を一緒に整理するところから始められます。無料相談の場でご契約を決めていただく必要はありません。

受付:平日9:00〜19:00。夜間・土日祝のご相談は、LINEのチャット・メール・お電話でご相談ください。

公式LINEの友だち登録で、相続・遺言のガイドブックを進呈しています。

目次